人生再設計

過去の自分に、追い込まれていた

―― 第二章 ③ ――仕事復帰してから、思うように成果が出なかった。時短勤務。限られた時間。夕方になると、お迎えの時間が頭をよぎる。もう一本電話をかけたい。もう少し詰めたい。でも、退勤の時間が来る。本当なら残業して取り返す。休日出勤で巻き返...
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成果に救われた理由

―― 第二章 ② ――私は、営業に向いていた。そう思っていた。でも気づけば、私はその世界に安心していた。結果が出れば、「よくやった」と言ってもらえる。努力は、数字という形で証明される。そこには、曖昧さがなかった。私は、それが好きだった。契約...
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普通じゃなかったと気づいた日

―― 第ニ章 ① ――私は、自分に名前がついた日を覚えている。それは誰かに呼ばれたわけでも、肩書きをもらったわけでもない。「アダルトチルドレン」という言葉を、インターネットの記事で初めて目にした日だった。育児本を読んでいたときから、ずっと違...
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私が「連鎖」を止めると決めた日

―― 第一章 ⑥ ――上の子が2歳の頃、私は育児に行き詰まっていた。どう声をかければいいのか、どう叱ればいいのか、何が正解なのか分からなかった。必死で育児本を読みあさった。その中に、「子どもに言ってはいけない言葉」というページがあった。そこ...
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退職金で選んだ、私への証

―― 第一章 ⑤ ――退職金が振り込まれた日、私は少しだけぼんやりしていた。10年分の時間が、数字になって口座に入った。嬉しいのか、寂しいのか。誇らしいのか、不安なのか。うまく言葉にできないまま、私はジュエリーをふたつ選んだ。衝動ではなかっ...
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なぜ私は「成果」に救われたのか

―― 第一章 ④ ――事務から営業に転身したとき、正直、不安もあった。数字を追う世界。結果がすべてと言われる世界。向いているかどうかも分からなかった。でも私は、営業が好きだった。契約が取れた瞬間。あの、静かな高揚感。数字が確定したときの、揺...
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退職を決めた日のこと

―― 第一章 ③ ――退職を決めた日の、数日前のこと。⸻仕事復帰して初めて、育休前と同じような達成感を得られた日があった。2人出産して、4年ぶりの社会復帰だった。ブランクもあった。子供は小さい。正直、毎日いっぱいいっぱいだった。だからこそ、...
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終わらせたいと思った夜

―― 第一章 ② ――その夜、私は限界を超えていた。子どもたちは隣で眠っていた。私は、眠れなかった。終わらせたい。そう思った。死にたい、というよりも、このしんどさを終わらせたかった。いっそ無になってしまえたら、楽なんじゃないか、と本気で思っ...
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母になってから、“私”が後回しになった話

―― 第一章 ① ――母になってから、私は少しずつ自分を後回しにしていた。私はお風呂に入らない日が増えた。2、3日入らないのは、普通だった。子どもたちはどうにか入れる。でも私は、とりあえず寝かしつけをしてそのあとに入ろうと思いながら、途中で...
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子どもがいると、私の人生は後回しになるのか

―― プロローグ ――子どもが生まれてから、私はずっと、「後回し」にしてきた。お風呂も。美容室も。自分の予定も。好きだった服も。気づけば、“私”より先に子ども、家族、仕事。それが母親だから。それが普通だから。そう思っていた。でも、ある日ふと...