―― 第三章 ⑥ ――
ジュエリーにハマったのは、ここ1、2年だ。
育休中、まだしんどかった頃。
親友が楽しそうにジュエリーの話をしてくれた。
そのときは、
ただ綺麗だなと思っただけだった。
でも気づけば、
私はジュエリーを調べる時間に救われていた。
しんどい現実から逃げるためじゃない。
“私”に戻るためだった。
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4年間の育休が終わったときも、
退職を決めたときも、
私はジュエリーを選んだ。
仕事復帰して、支店異動をしたときは、
ペルレのYGリングを
仕事の証として選んだ。
ジュエリーは、ご褒美じゃない。
あの時の私を、
ちゃんと肯定するための証だった。
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そして今。
私はペルレのWGリングがほしい。
ペルレは、フランス語で
「小さな真珠」という意味らしい。
小さな粒が連なって、
ひとつの円になる。
派手じゃない。
一粒一粒は、とても小さい。
でも確実に、
積み重なっている。
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一粒一粒は、
誰にも評価されない日常や、
言葉にならなかった本音や、
それでも続いてきた時間みたいだ。
私は、壊れたわけじゃなかった。
ただ、必死に生きていただけだった。
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だから今は、
怒りでも、埋め合わせでもなく、
家族5年目の、
積み重ねの証として。
家族の証として。
WGを迎えたいと思っている。
今回は、
「私の記念」じゃなく、
「私たちの節目」にしたいと思った。
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だから、
少し照れながら
お願いしてみようと思っている。
「節目だと思ってるんだけど」
それだけで、
私は少し満ちていた。
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粒は、小さい。
ひとつひとつは
目立たない。
でも、途切れずに連なれば
やがて輪になる。
完璧じゃない私たちの5年も、
きっとそうだ。
確実に、積み重なっている。
その時間を、
私は信じてみたい。
ちなみに、
今、私が選びたいと思っているのは
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